我々はこれまでに、マイマイガ核多角体病ウイルスが持つ新規アポトーシス抑制因子Apsup (apoptosis suppressor) を同定し、マイマイガのイニシエーターカスパーゼLd-Droncがその標的因子であることを報告した。本研究では、Apsupのアポトーシス抑制機構の詳細を明らかにするため、各種Apsup変異体を用いてApsupの機能ドメインの探索を試みた。本研究により、ApsupのN末端領域がLd-Droncとの相互作用に機能すること、ApsupのC末端領域が活性型Ld-Droncへのプロセシング抑制に機能することが示唆され、Apsupのアポトーシス抑制機構解明の手がかりを得た。
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