MCP-1安定過剰発現細胞株を作成し、ヌードマウス皮下に移植したところ、生着した腫瘍には浸潤血管が増加していた。腫瘍に浸潤したマクロファージを回収し、その解析をしたところ基質分解酵素の発現が上昇しており、そのことが血管新生に影響をもたらしている可能性が考えられた。マウスマクロファージ様細胞であるRAW264.7細胞をMCP-1過剰発現細胞の培養上清にて培養したところ、基質分解酵素の発現が上昇し、この発現はMCP-1 inhibitorにて抑制された。これらのことから、Ewing肉腫細胞から産出されるMCP-1はマクロファージから基質分解酵素の産出を促し、血管新生を誘導する可能性が示唆された。
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