本課題では、Fucci (Fluorescent ubiquitination-based cell cycle indicator) を導入し、細胞周期動態を生きたままリアルタイムで可視化した舌癌細胞株を用いて、微小管阻害剤・放射線増感剤として報告されているKPU-300の細胞周期動態に与える影響と放射線増感治療戦略について解析した。KPU-300存在下にSAS-Fucci細胞をタイムラプス撮影すると、多くの細胞が死ぬものの、KPU-300抵抗性の生存したSAS-Fucci細胞も混在していた。死んだ細胞はコロニー上に一塊にまとまり、その周囲から絶えず細胞増殖し、M期での同調は得られなかった。
|