必須アミノ酸の1つ、トリプトファンが細胞内に取り込めなくなるとハートナップ病などの尿細管異常症が発症し、小児の成長障害を引き起こす。そのため、病態の解明や治療法が求められている。本研究では、真核細胞のモデルである出芽酵母のトリプトファン輸送体の基本的な理解のために、低親和性トリプトファン輸送体Tat1のリン酸化依存的な分解について検討した。Tat1のリン酸化や分解について検討するため、リン酸化に関連する変異株を用いて実験を行なったところ、Tat1はカゼインキナーゼによってリン酸化されること、そしてTat1のN末端側細胞質ドメインのリン酸化が分解を制御していることがわかった。
|