本研究で得られた成果として,グラフ特に木や木幅が小さいグラフに関する理論的な展開とアルゴリズムの効率化があげられる.木幅というのはグラフを木分解する際,分解木の節点に含まれるグラフの頂点数から1を引いた最大値である.木幅1のグラフは林であり,木幅2のグラフは直並列グラフである.本研究では,特に木構造をもつグラフに対してグラフの分割と巧みな動的計画法を導入して,数多くの組合せ問題を効率よく解くアルゴリズムを研究開発することに成功した.特に本研究で開発したアルゴリズムは,数多くの組合せ問題に適用可能であり,しかも得られた成果をまとめた12編の学術論文を発表しており,高く評価できる.
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