本研究において開発したP2Pストレージは、ブロックチェーン技術を採用した非中央集権型構造が特徴である。ブロックチェーンとは、Bitcoinなどの仮想通貨の基幹技術であり、その革新性から仮想通貨(送金システム)以外の様々な応用(いわゆるブロックチェーン2.0)への期待が高まっている。しかし、現状では、それらの実用性は低く、社会的に幅広く普及するほどの成功例はまだ存在しない。その大きな理由の一つは、ブロックチェーン2.0において不可欠な非中央集権型ストレージ技術が未確立であるためである。本研究の成果はその問題克服に資するものであり、今後のブロックチェーン2.0の発展・実用化に役立つと期待される。
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