本研究では、顔表情画像を正立で提示する条件と、倒立/横斜め30°/横斜め60°/上30°/下30°に回転させた状態で提示する条件において、その認知ネットワークのトポロジがどのような性質を有するのかを検証した。その結果、上記6条件すべてにおいて、認知ネットワークがスモールワールド・ネットワークになっていることを確認し、スモールワールド属性が認められた。具体的には、どの条件においても、短い直径、ノード間の短い平均距離、高いクラスタリング係数、1を超えるスモールワールド値が得られた。これは我々の表情認知ネットワークがランダムに接続されているのではなく、一定の規則に基づいていることを示している。
|