従来のMR(複合現実)では,現実空間と仮想空間とを重ねるためにHMD(ヘッドマウントディスプレイ)が用いられているが,IP(インテグラルフォトグラフィ)方式の裸眼立体表示を用いることで,HMDなしのMRを実現した。また水平に置かれたLCDの2D画像を,その上に置かれた四角錐の表面で反射させることにより,あたかも物体がピラミッド内に浮かんで見えるホログラフィックピラミッドが知られていたが,浮遊像自体は2Dであった。そこでLCDを IPディスプレイで置き換えるとことにより,浮遊像自体を3Dにした。さらにピラミッドの下に近景用,上に遠景用のIPディスプレイを設け,広範囲の奥行き表現を可能にした。
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