研究実績の概要 |
河川周辺地域では、事故、不法投棄、浸水等などの様々な問題点を解決するため、河川環境管理手法の新たな方法論にチャレンジするとともに、膨大な河川管理情報を用いた潜在的投棄発生箇所の予測手法の開発、監視員の最適な自動監視活動計画の策定手法の開発、および住民からの情報提供を促進するためのインセンティブ設計を行い、さらに、それらを基盤とした実証実験を実施し、効果の検証を通して参加型センシングにおける実現手法の確立を目的とする。 参加型センシングの参加者の持続的な参加を促すためには,参加者のモチベーションの維持が重要となる.しかし,金銭の授受を伴わない活動における参加者のモチベーションについては明らかにされていない. そこで,ボランタリーな地理情報プロジェクトであるOpenStreetMap(OSM)のマッピングパーティの活動に着目した.マッピングパーティとは,実際に対象となる現地に集まり,その地域の情報収集およびデータ編集を集中的に行う活動で, 世界中で数多く行われている. OSMのマッピングパーティの活動における,ボランタリーな参加者のモチベーションについて明らかにするためアンケートによる調査分析を行なった.マッピングパーティは,オンライン上のコミュニケーションでは無く,リアルなコミュニケーションであり,フィールドワークや編集作業での参加者間のコミュニケーションや懇親会でのコミュニケーションが,参加者のモチベーションに対して重要な要素であることを確認した.さらに,この参加者のモチベーションが,OSMの貢献者らの持続的な活動に貢献していることが分かった.
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