本研究では,4次元超曲面曲率に基づいてFDG-PET上の異常を疑う陰影を絞り込み,各領域の特徴を定量的に表現し,また領域周辺の特徴を可視化することを目的とする.4次元超曲面曲率を利用することで,本来であれば組織の機能を表現したPET像に対して,線状や球状,孤立状態のような形態的情報を表現することが可能であることが確認できた.また,異常を疑う陰影ごとに,機能的な特徴と組織的な特徴を定量表現することは,注目する陰影と似通った性質を持つ陰影を検索することに利用することが可能であることが確認できた.さらに,曲率ベクトルを可視化することで,何らかの病変の特徴を表現しているという可能性を示すことができた.
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