真菌が形成するマンガン酸化物(BMO)は、様々な元素を高い効率で吸着できるため、排水等からの多元素同時回収が期待できる。単離したMn酸化真菌10株について調べたところ、Mn酸化のpH依存性は多様であることが示された。弱酸性(pH5.5)では、Pleosporales目KK1-2株によるMn2+の酸化速度が最も速かった。既存のAcremonium strictum KR21-2が形成したBMOによる希土類元素イオンの濃縮機構を詳細に調べたところ、Ce3+は、CeO2として不溶化濃縮できること、それ以外の希土類元素イオンは、BMOの形成とともに連続的に吸着回収できることが明らかとなった。
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