| 研究課題/領域番号 |
16K00795
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(C)
|
| 配分区分 | 基金 |
|---|
| 応募区分 | 一般 |
|---|
| 研究分野 |
衣・住生活学
|
|---|
| 研究機関 | 共立女子大学 |
|---|
研究代表者 |
後藤 純子 共立女子大学, 家政学部, 教授 (20413057)
|
|---|
| 研究分担者 |
古川 貴雄 共立女子大学, 家政学部, 教授 (70262699)
田中 淑江 共立女子大学, 家政学部, 教授 (70636456)
大矢 勝 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (70169077)
|
|---|
| 研究協力者 |
田代 斐音
秋田 陽子
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
| キーワード | 天然染料 / 染色布 / 汚れ / 変退色 / 劣化 |
|---|
| 研究成果の概要 |
染色布の変退色に与える影響を明らかにするために、スオウ、コチニール、インド茜等の赤色天然染料を用いて、絹、綿、羊毛の染色布を作成し、粒子汚れ、油汚れ、汗汚れを付着させて高温多湿環境下で強制劣化させ、変退色評価を行った。その結果、目視での評価に近い情報を得るには、画像解析の手法を用いることが有効であることがわかった。また、温度や湿度条件は染色布を変退色させる要因の一つであり、コチニール染色布とスオウ染色布では、スオウ染色布のほうが温度や湿度の影響を受けやすいことが分かった。
|
| 自由記述の分野 |
被服管理学 染織品保存科学
|
| 研究成果の学術的意義や社会的意義 |
染織文化財は、繊維素材、染料・媒染剤、汚れなどの有機物から成っているため、劣化メカニズムは複雑である。これまで、光や温湿度変化、大気中の窒素酸化物や硫黄酸化物など単独の要因が染織品の変退色に及ぼす影響については研究されてきたが、相互作用についてはほとんど明らかにされていない。本研究では、染色布に汚れが付着した状態で高温多湿環境下に保管すると、変退色が促進されることを明らかにした。また、汚れの種類によってその程度が異なることがわかった。繊維素材と染料、汚れの組み合わせによって、長期保存する際に除去すべき汚れを明確にすることは、染織文化財をできるだけ良い状態で維持することにつながると考えられる。
|
