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2018 年度 実施状況報告書

東アジア方形城郭都市の造営技術史に関する学際的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K01174
研究機関神戸市立工業高等専門学校

研究代表者

町田 吉隆  神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80249820)

研究分担者 武田 和哉  大谷大学, 文学部, 准教授 (90643081)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード方形城郭都市 / リモートセンシング / 北東アジア / 画像処理 / 周辺環境要素の復元 / 土木技術史 / 窯業史 / 東洋史
研究実績の概要

平成30年度は北東アジア地域での方形城郭都市遺構の現地調査として、中国内蒙古自治区呼倫貝爾市(フルンボイル市)、通遼市、赤峰市および黒竜江省(省界)を訪問し、各遺構の踏査、博物館など文化財保存機関を見学した。事前の調査で、対象として、12-13世紀に造営・使用されていたと考える金界壕に付随する堡塁・堡城の構造と立地を確認することを目的としていた。現地で確認した限りでは、これらを方形城郭都市に含めることについては検討を要するが、その造営工法などは当該地域の方形城郭都市と共通する点がいくつかあることを確認することができた。
また国内調査として、秋田、岩手、宮城の各県において、古代城柵遺跡の見学と関係施設の見学を行った。予定していたうち、胆沢城址に隣接する奥州市埋蔵文化財センターについては工事による閉館期間に当たり、見学することができなかったが、他については予定を達成することができた。すでに踏査・見学した北部九州および畿内の方形城郭都市遺構と異なり、防衛上の役割を歴史的に担っていた遺構であり、単純に時代・地域の異なる北東アジア地域として括ることは難しいが、立地条件や造営方法の上での共通点、相違点などを確認することができた。
研究班の総括会議は3月および2019年度5月に開催した。2019年度が本科研班の最終年度に当たることから、年度末の報告書の内容および編集を含めた計画について検討を行い、方針案を決めることができた。
外部への業績発信については、2017年度に行った口頭発表を投稿すると共に、付随する研究について、『アジア遊学』160号(勉誠出版)に発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成30年度は新たに中国内蒙古自治区呼倫貝爾市(フルンボイル市)、通遼市において、金界壕および堡塁・堡城を踏査し、各地域の文物保存機関で新しい知見をえることができた。また国内調査では、東北地方の城柵遺構について、文献・写真などの資・史料に加え、現地で文化財保存機関の担当者から説明を受けることができた。
一方、周辺環境要素の復元については、現地で得られる情報の性質や量が限られることから、リモートセンシングから得られる情報や知見とを結びつける方法について試行を続けている。

今後の研究の推進方策

2019年度については中国内蒙古自治区赤峰市において踏査を行い、当該地域の方形城郭都市遺跡についての確認事項を整理する予定である。
また9月に年度末に刊行する報告書に関する編集会議を開き、各研究班員の研究について、相互に確認するとともに、修正・補足を行う予定である。
研究成果の社会への還元に関連して、報告書の作成・発表と共に、市民向け講座での講演を9月に予定している。

次年度使用額が生じた理由

国外調査の実施時期が8月下旬となったため、科研班を構成する研究協力者が同行できなくなった。その結果、旅費使用予定額が次年度使用額として残った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 金代の陶磁器生産と流通2019

    • 著者名/発表者名
      町田吉隆
    • 雑誌名

      アジア遊学 図書の項参照

      巻: 160 ページ: 263-275

  • [図書] 金・女真の歴史とユーラシア東方 アジア遊学1602019

    • 著者名/発表者名
      古松崇志、臼杵勲、藤原崇人、武田和哉
    • 総ページ数
      336
    • 出版者
      勉誠出版
    • ISBN
      978-4-585-22699-4

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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