本研究では、偏波合成開口レーダ(PolSAR)で取得される画像データを用いて、(1) 地震や洪水で全壊/半壊した住宅群が散在する被災地の被災状況把握手法、(2) 洪水で都市のビル間に取り残された自動車と救助用道路を検出するための手法を開発した。(1)の手法の有効性は、ALOS-2/PALSAR-2で取得された多偏波PolSARデータを用いた画像解析により確認された。(2)の手法の有効性は、実データがなかったため、電波暗室内での縮小スケー ルモデルに対するPolSAR測定で得られたデータを用いた画像解析により検証された。この他に、被災橋梁、土砂や雪で覆われた住宅の状況把握も検討された。
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