生理的条件下において高温溶解型の相分離挙動を示すウレイド高分子を培養細胞に添加した際、相分離温度以下で細胞凝集塊を形成し、相分離温度以上で単層へと戻ることを見出した。本研究は細胞にとってストレスの高い温度刺激ではなく光刺激によって相分離を起こす光応答性ウレイド高分子を作製し、細胞形態制御を光刺激によって行うことを目的とした。光応答性化合物であるアゾベンゼンを導入したウレイド高分子を設計、合成したところ、光照射によって相転移温度を変化させることが可能であった。この現象を利用して細胞培養用パターン化基板を作成したことろ、スフェロイドと単層培養状態を一つのプレート上で達成することができた。
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