研究課題
基盤研究(C)
保育士を対象に、ふだんの自分を振り返りながら日々の心理的ストレスがどの程度であるかを回答してもらう質問紙調査を実施した結果、子どもと関わる直接的な保育活動中よりも、記録等の作成時や会議時、保護者との会話時など保育に付随する活動中のほうがストレスを感じていることが示された。ストレスの生理的指標の一つとされている唾液アミラーゼ活性を保育士の実際の日々の保育業務の合間に測定した結果も、おおむね心理学的ストレスの結果と一致するものであった。
福祉心理学
本研究では、心理的指標と生理的指標を用いて保育士のストレスの特徴を検討し、保育士のストレスが業務の内容や時間帯によって異なることが確認された。ストレスが高い業務が学問的に明確となることで、たとえばその業務の後にストレス対処法を取り入れたり、その業務に対して別途金銭的手当を支給したり、その業務のための職員を加配したりするなど、さまざまな対策を検討するための基礎資料とすることができる。