今後の研究の推進方策 |
音包絡変化の方向選択性を示す細胞が音知覚の非対称性に関与するかを証明するにはデータを追加し定量解析を行う必要がある。具体的にはdamp, ramp, rectangularの3種類の音刺激の最高音圧を30,50,70 dBの3段階に、長さを2.5,5,10,20,40,80,160,320 msの8段階に変化させ、繰り返し刺激(20回)することで、合計72種類の音に対する時間応答関数を作成し、反応の大きさ、潜時および反応パターンの解析をおこなう。また、記録が十分に得られた場合、任意の1回の刺激音の活動パターンと各刺激音による平均活動パターン間のユークリッド距離を比較する神経識別器を使用した解析をおこない、高次聴覚野の特徴選択性による音圧振幅方向の識別能力を定量的に検討する予定である。
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