ソ連時代と比べると高齢者ケアに関する法律や環境は整いつつあるが、まだ不十分である。家族介護(特に女性による)が中心であり、家族が担えない場合には社会福祉士が買い物などを行う。安価な中央アジア等からのシジェルカを個人的に見つけるというのが現実的な選択肢となっている。高齢者に家族がいても、家族が仕事、家事、育児で手いっぱいの場合には、公的な何らかの支援体制が不可欠である。今のところ高齢化率が日本ほど高くないことや寝たきりになる年数がそれほど長くないこともあり、高齢者ケア問題がそれほど大きく議論されることはないが、ロシアでも高齢化は確実に進んでおり、近い将来焦眉の問題となるであろう。
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