研究で用いた内包型原単位は、需要・供給両側から定義可能ですが、両者は同じものです。本研究は、この同一性を理論的に証明しました。また、この点が未充足の先行研究も少なくありませんが、定義式に則れば、中間投入を介した資源・環境の間接試用(負荷)は、産業間の差異はあれども総和はゼロになります。この点の理論的検証も本研究で行いました。加えて、計測に不可欠な産業別の直接使用(負荷)原単位は、総使用(負荷)量を中間需要比で案分し得られることも理論的に検証しました。一連の「内包型原単位法」の整合性の検証により、今後同様の研究を行う際は、その形成過程を理解し、理論的整合性に疑わず活用できる途を確立しました。
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