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2018 年度 研究成果報告書

フランス第二帝政期の文学場と芸術美学

研究課題

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研究課題/領域番号 16K02548
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 ヨーロッパ文学
研究機関立教大学

研究代表者

菅谷 憲興  立教大学, 文学部, 教授 (50318680)

研究分担者 辻川 慶子  白百合女子大学, 文学部, 准教授 (80538348)
山崎 敦  中京大学, 国際教養学部, 教授 (70510791)
研究協力者 フォリア オーレリー  
野崎 歓  
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードフランス文学史 / 第二帝政 / ロマン主義 / 哲学史 / 宗教文化 / 文化史 / 二月革命
研究成果の概要

本研究は、フランス第二帝政期の文学をその固有の歴史性においてとらえ直すべく、「文学場」の分析という社会学的視点と美学思想史的視点の両面から検討することを目的とした。第二帝政期の作家たちは「芸術の自律性」への志向において際立っているが、これを当時の歴史的文脈に置き直すことにより、この時代の文学の「現代性」とみなされているものが、ロマン主義からの断絶というよりは、むしろその発展・継承としてとらえられることを明らかにした。ロマン主義第一世代から小ロマン派、そして一八四八年世代へと続く流れを再検討することで、十九世紀文学史全体をロマン主義が提起した問題系の延長として理解する可能性を示すことができた。

自由記述の分野

フランス文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

フランス文学研究においては、従来、十九世紀前半と後半を切り離して考察する傾向があった。ボードレールやフローベールといった第二帝政期の作家たちの「現代性」を、世紀前半のロマン主義からの切断とみなし、二十世紀の先鋭的な文学的試みの出発点として位置付けるという歴史観は、しかしながら、ここ十数年来、フランス・ロマン主義の再評価とともに根本的な見直しを迫られている。本研究は、ネルヴァルやゴーチエなど小ロマン派を含めた第二帝政期の文学の側からロマン主義およびその時代の思想・哲学を振り返ることで、十九世紀フランス文学を一つの総体としてとらえる観点を提示することができたと考えている。

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公開日: 2020-03-30  

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