本プロジェクトは、文法理論の精度を評価するためのデータセットの作成を目標とするものであった。文法性の判断は個人差が大きいため、従来、このようなデータセットの作成は現実味が乏しいと考えられてきたが、本プロジェクトでは、文法構造と解釈の関係についての明確な予測体系を背景に、頑健なデータをよりわけ、より広い範囲の研究者にその成果を供することを目指していた。ただし、研究を進める中で、十分な予測を成り立たせるためには、動詞の項構造および名詞の解釈について、より踏み込んだ理論化が必要であるということが明らかとなり、データセット作成のためのレキシコン(脳内辞書)の整備を精力的に行なった。
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