研究課題/領域番号 |
16K02753
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小川 芳樹 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (20322977)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 形態統語論 / 史的統語論 / ミクロパラメータ統語論 / 主格属格交替 / 尺度名詞構文 / 名詞的繋辞構文 / 歴史コーパス / 世代間差 |
研究成果の概要 |
D構造が破棄され、分散形態論が採用された生成文法の極小主義プログラムのもとでは、統語操作が「語」の内部に及ぶことも、拘束形態素が自立語に変化したり、自立語が拘束形態素に変化することも、原理的には可能になっている。これを踏まえて、本研究では、日英語の複合語や名詞的繋辞構文や尺度名詞・形容詞構文や主格属格交替などの構文が、100~200年程度の短期間で、いわゆる「語」の境界をまたぐ形で、その統語サイズを通時的に拡大または縮小してきたという事実を、歴史コーパスの調査と、20~70代の異なる世代を対象とする大規模容認性調査をもとに明らかにし、それらの事実をミクロパラメータ統語論のもとで説明してきた。
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自由記述の分野 |
形態統語論
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、100~200年程度の短期間ではほとんど、あるいは全く変化しないと考えられてきた自然言語の統語構造が、特に言語接触などの社会的要因によらなくとも変化し得ることを、歴史コーパスの調査と、異なる世代間をまたぐ大規模容認性調査の結果に基づいて示したことが、研究成果の学術的意義である。社会的意義は、筆者が主宰する「言語変化・変異研究ユニット」の活動として、本科研費の採択期間である4年間に計3回のワークショップ、計8回の公開講演会・チュートリアル、計2冊の論文集と1冊の翻訳書を刊行し、類似の研究をする研究者に対して、今後の歴史言語学・史的統語論・形態統語論の進むべき方向性を示したことである。
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