研究課題/領域番号 |
16K03225
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
才津 祐美子 長崎大学, 多文化社会学部, 教授 (40412613)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 文化遺産 / 世界遺産 / かくれキリシタン / 潜伏キリシタン関連遺産 / 外海地区 |
研究成果の概要 |
本研究では、まず長崎市外海地区のかくれキリシタンの近代における変遷と現状について明らかにした。近代以降、かくれキリシタン習俗は変化してきたが、その一方で当事者は、根本的なところ(信仰のあり方)は変わっていないと認識していることもわかった。次に、「長崎の教会群」/「潜伏キリシタン関連遺産」の世界遺産登録運動が活発になるにつれて、現存するかくれキリシタンにも注目が集まって実質的に構成資産のような扱いを受けるようになり、当事者たちの意識にも影響を与えていることが聞き取り調査から明らかになった。さらに、「潜伏キリシタン関連遺産」世界遺産登録の意義とともに、推薦書の問題点や今後の課題について考察した。
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自由記述の分野 |
文化人類学・民俗学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、(1)長崎市外海地区のかくれキリシタンの近代における変遷と現状、(2)かくれキリシタン習俗の文化遺産化、(3)「潜伏キリシタン関連遺産」世界遺産登録の意義と問題点、を明らかにした。 (1)と(2)の前半は先行研究では見られなかった視点からのアプローチと調査結果であり、(2)の後半と(3)は研究期間に起きたことを即時的に調査・分析したものであるため、全体として新規性・独創性が高く、学術的意義も大きい。また、研究成果の一部はすでに書籍等で公開しているが、本研究課題は社会的な関心が高く、新聞やTEDX、市民向けの講座など様々な形で公表してきた。したがって、社会的意義も大きいといえる。
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