研究課題/領域番号 |
16K03462
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樋渡 展洋 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (10228851)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 国際政治経済 / 安全保障関係 / 民主化の拡散 / 国内経済改革 / 政治体制と同盟関係 / 選挙権威政 / 新興民主制 / 民主政 |
研究実績の概要 |
1. 今年度、当初の計画通り本研究の「従属変数」である、1980年度の経済関係と安全保障関係のデーターセットの作成を進めた。合わせて、主要「独立変数」である政治体制の種類と変遷についても、既に作成してあるデーターセットをアップデートした。 経済関係のデーターセットは貿易協定の「深度」に関する2つのデータセットを整理した。一つはそのDESTAデータセットでもう一つはWTOデーターセットを使えるようにした。前者については記述統計も作成し、予想遠い近年のと貿易協定には深度の深いものと浅いものに2分できることを確認した。安全保障のデータセットに関しては、適当な指標を探すのに時間を費やしたが、現在はアメリカの研究者が整理してアップロードした軍事演習のデーターセットを使えるように整理している。今後、政府首脳の相互訪問のデータセットが作成可能か調査している。政治体制データを競争的多党制、競争制限的多党制、一党支配、その他に整理した。 2. 民主化の進展に伴う地域政治経済協力の拡散の問題は、地理的.空間的概念なので、関係する経済地理学、政治地理学(地政学)、空間統計の研究を始めた。民主国同士は国内経済改革の必要上と安全保障の連携上、信頼できる政治体制同士が関係を強化するという仮説をより説得的にするため、80年代以降のラテンアメリカ、90年代以降の旧東欧に関する、民主化と国際政治経済関係の研究動向を研究した。本研究の構想について2016年5月にイェール大学で開催されたワークショップで発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1. 経済関係のデータ(従属変数1)と政治体制データ(独立変数)の整備はほぼ順調にすすんでいる。 2. 安全保障関係の係のデータ(従属変数2)の整理は、予想されたとはいえ、時間がかかっているが、これも確実に進展している。 3. 想定外の問題として、政治経済の地域的拡散に関しては、ある程度、経済地理学、政治地理学(地政学)、空間統計と地理データと可視化に関する最新の研究が参考になることを発見して、その習得にとりかかった。 4. 民主化の拡散・経済国際化と地域政治経済変動に関する研究を時代・地域に分けて研究動向をさぐった。
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今後の研究の推進方策 |
1. データーセットに完成と軽量分析への着手。予備的分析は、本課題研究開始前の準備段階で進めたが、荒手めてそれを引き継ぐ形で再開する。 2. 地位政治経済の変容に関して、アジアに関しては2時資料を中心んいその集積と分析を行う。 3. 理論的分析枠組みの精緻化を、先行研究を渉猟することでおこなう。
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