研究課題/領域番号 |
16K03514
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
宮城 徹 東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 教授 (30334452)
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研究分担者 |
池田 満 南山大学, 人文学部, 講師 (90596389)
福田 彩 東京外国語大学, その他部局等, 非常勤講師 (90650375)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 現地インタビュー調査 / オンライン遠隔授業 / 紛争予防・平和構築 / アジア大学間連携 / 教育プログラム評価 / 紛争経験国・地域 |
研究実績の概要 |
昨年度は、予測が難しかった要因により、研究の進捗状況は遅れ気味であった。その反省から、2017年3月に教育プログラムに関わる各国の教員と東京で会議を行い、改めて調査への協力を要請するとともに、これまでのフィードバックを基に、授業改善のヒントを提案した。それによって、教員間の一体感が改善し、動機づけも高まったように見られた。 しかし実際に2017年度が開始されると、各大学の様々な事情から、当該教育プログラムの開始時期がなかなか定まらなかったり、それによって、履修者数が変化したりと、運営上の問題が持ち上がった。それに伴い、質問紙への回答数も伸び悩んだ。これについては、前年度からある程度予想で来ていたことで、当該年度においては、実際に現地ではどのような問題を抱えているのか、海外の大学の様々な事情を直に確認する必要があると考え、現地調査を実施することにした。 2017年9月、研究代表者はスリランカ国ペラデニア大学に出張、同大学におけるGCPの現状について、担当教員、履修学生などから聴取した。その結果、同大学では、開始当初より、このプログラムをどの学部(学科)に位置づけるか、誰を担当責任者にするか、誰を履修者とするかなどについて、きちんとした位置づけが行われてきていなかった。授業担当者は講義を提供してくれていたが、ここ2,3年は履修者はいなかったことも判明した。 2017年11月、研究代表者及び研究分担者1名は、パキスタン国カイデアザム大学に出張し、担当教員及び30名以上の履修学生にインタビュー調査を行った。その結果、現在海外の大学との人的交流がほとんど閉ざされている同国においては、オンラインでの他大学学生との交流授業は大変意味のある活動であり、教員も学生もたいへん高く評価していることが判明した。またプログラム改善のためのフィードバックも数多く寄せられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
・これまで同様の調査である毎回の授業評価については順調にデータを収集している。 ・定期的に共同研究者間のミーティング(ネット会議を含む)を実施している。 ・一方、研究担当者各人が、それぞれ所属する機関において、教育あるいは事務的業務の負担増、あるいは家庭事情により、本研究に打ち込める時間が十分に確保できず、制作物が十分に完成していないのは事実である。 ・しかしその反面、海外インタビュー調査を実施し、その結果をまとめて公表する準備に取り掛かっていることなどから、ほぼ順調に進んでいると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
・これまで同様、当該年度の教育プログラムに関し、内容や実施方法に関する履修者のフィードバックをアンケートなどで収集し、分析を行う。 ・昨年度に実施したインタビュー調査の分析を進め、学会報告を進める。 ・海外、国内を問わず、論文投稿を行う。 ・結果報告を中心とするWEBページを充実させる。 ・報告会開催の可能性を探る。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度においては、研究調査結果を分析し、学会及び学会誌において報告し、予算的に可能であったら、報告会を実施する。
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