本研究は幼児死亡について救急医療の立地という側面から分析を行った。新生児や出生前の胎児の健康状態とメディケイド等の福祉政策との関係を分析した先行研究はあるが、幼児死亡と救急医療の立地について分析した研究は国内のみならず海外でもほとんどない。救急医療の立地と幼児死亡という視点からの分析はこれまでの研究には見られず、本研究の学術的な特色と言える。なお、都市部にいては、道路整備に関連して、救急救命センターへのアクセス時間などを考慮することが重要である。さらに、都市部ではなく郊外では、既存の救急救命センターのスタッフ数を拡充といった医療機関側の対応が重要になってくるとのインプリケーションが得られた。
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