医薬品の研究開発における組織間関係について,諸先行研究の結論は必ずしも統一的ではなく,ある研究では分化が有効とし,別の研究では統合が望ましく,また無相関,無関係といった結論の研究も多数存在する。ばらつきの要因として,分析対象である医薬品の多様性や,分析単位,分析手法の問題が想定された。本研究では,医薬品全体を適切に類型化し,個別のプロジェクト単位でのデータベースを構築し,ネットワーク分析に手法を援用して実証的に最適な組織間関係を示すことができた。 本研究成果が,医薬品のオープンイノベーションに取り組む企業の意思決定に寄与し,医療費の低減に資することが期待される。
|