研究課題/領域番号 |
16K03946
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
長島 直樹 東洋大学, 経営学部, 准教授 (10732779)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | マーケティング / 消費者行動 / インド / サービス |
研究実績の概要 |
サービスによる新興国進出に際し、相手国の消費者理解を促進する枠組み・分析を検討した。インドの外食チェーン(ファミレス、ファーストフード、コーヒーチェーン)利用者の顧客満足・ロイヤルティに着目し、アンケート調査に基づき日印の消費者比較・分析を行った。①顧客満足(CS)の分布、②満足をもたらす個別要素、③個別要素の構造とCSへのインパクトの違い、④ロイヤルティの分布(再利用行動・再利用意図・愛着・推奨意図)の状況、⑤CSのロイヤルティへの影響――について特徴を抽出した。この中で、インド消費者に関する「期待不一致モデルの不成立」「ロイヤルティの順序逆転現象(再利用意図以前に愛着や推奨に繋がる特徴)」等を明らかにした。 また、日本企業における海外進出(特にサービス分野)に際しての意思決定の特徴を明らかにするため、企業ヒアリングを実施した。①進出に関する意志決定、②進出国に関する意思決定、③進出形態に関する意思決定--に分け、それぞれ何が要因となっているかに焦点を当てた。ヒアリング件数はまだ10件程度であるため、次年度も調査を継続する予定である。 上記の結果に基づき、学会発表と論文投稿を行った。学会発表は、ギリシャ(アテネ)におけるIAABR/Academic OASIS ATHENS International Conferenceと日本経営学会の関東部会例会にて実施した。論文執筆は、Journal of Strategic and International Studies(査読付き)、東洋大学経営論集(査読なし)に掲載した。また、中央経済社から出版された「現代マーケティング研究の潮流」の1章分を分担執筆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
連携研究者と緊密に連携し、作業を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2年度目の計画は、初年度の研究成果をビジネスサイドから確認する予定である。実務家へのアンケート調査(本社海外担当管理職と現地法人責任者)を計画している。その成果も踏まえ、国際学会にて発表する予定である。査読付き論文への投稿も行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
実務家へのアンケート調査が完了しておらず、支払(支出)はH29年度となったため。すでに調査票の策定は終え、実査に関しては最終チェックの段階である。(分析はH29年度中かかる見通し)
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次年度使用額の使用計画 |
・アンケート調査 ・学会発表のための旅費(フランスを予定)
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