顧客第一という「顧客」とはたくさん買ってくれる顧客なのか,そしてお客様を大事にすることは企業にとってどのような効果をもたらすのかについて一貫して研究している。その顧客と企業との関係を,企業対企業,一般顧客対企業という2つの枠組みで捉えることにより,顧客が収益やコストにどのような影響を与えるのかを明らかにしようと試みた。それにより,企業対企業の関係では,主要顧客が存在することは,売り手の企業(サプライヤー)の財務業績や原価構造に影響を与えることが明らかになった。一般顧客対企業では,企業の収益管理にとって顧客関係性は重要であるもののその効果がうまく可視化できているとは言えないということがわかった。
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