研究課題
リサーチサイトを確保,そこで,従業員アンケート調査(質問項目160)および顧客アンケート調査(質問項目80)を実施し,以下の分析を実施した。顧客志向と従業員の相互作用と協働への動機づけメカニズム:構成概念として恩蔵直人・石田大典の顧客志向と従業員意識の因果モデル(「顧客志向が製品開発チームとパフォーマンスへ及ぼす影響」『流通研究』第13巻第1/2号,19-32頁,2011)および伊丹敬之の場のメカニズム(『場の論理とマネジメント』東洋経済新報社,2005)を採用し,従業員アンケート調査結果を用いて,共分散構造分析によって解析した。利益安定化のメカニズム:基礎理論としてヘスケットのサービス・プロフィット・チェーン(島田陽介訳『カスタマー・ロイヤルティの経営』日本経済新聞社,1998)を採用し,従業員アンケート調査結果,顧客アンケート調査結果,財務データ等を用いた,線形階層モデルを想定した分析モデルを構築した。また,顧客別・製品別財務データや,顧客アンケート調査結果等に基づく,線形階層モデルを想定した分析モデルを構築した。戦略の変更:固定収益会計の導入による戦略の変更を考察するために,現状の戦略を中期経営計画や利益計画,同業他社比較,インタビュー調査によって把握した。戦略の創発的是正:基礎理論としてミンツバーグの創発戦略(斎藤嘉則監訳『戦略サファリ―戦略マネジメント・ガイドブック―』東洋経済新報社, 1999)を採用し,分析モデルを検討した。
2: おおむね順調に進展している
リサーチサイトの確保:当初計画どおり確保できた。基礎的データ収集:解析に必要となる基礎的データを,従業員アンケート調査および顧客アンケート調査によって収集できた。6つの研究項目:顧客志向と従業員の相互作用の分析,協働への動機づけメカニズムの分析,利益安定化のメカニズム(業績評価ルート)の分析,戦略の変更のインタビュー調査,戦略の創発的是正モデルの検討,利益安定化のメカニズム(戦略ルート)の分析が当初計画どおり進捗している。
基礎的データ収集:解析に必要となる基礎的データを収集する。その中で,解析ソフトのバージョン・アップや,従業員および顧客アンケート調査票の改善を行う。因果関係の解析:前年度と同様に顧客志向と従業員の相互作用,協働への動機づけメカニズムを検証する。また,戦略の変化を考察するとともに,前年度,構築した分析モデルを用いて,利益安定化のメカニズム(業績評価ルート),戦略の創発的是正,利益安定化のメカニズム(戦略ルート)を解析する。因果関係の時系列推移の解析:因果関係や変数の平均値,ばらつき,他の変数に与える年度を超えた影響の変化等の時系列推移を体系的に検討し,固定収益会計導入による利益安定化メカニズムを解明する。
小額のため,時期に繰り越す。
謝金で使用する。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 2件)
立命館経営学
巻: 54 ページ: 1-18
戦略経営ジャーナル
巻: 4 ページ: 171-191
Proceedings, APMAA 2015 (11th) Annual Conference
巻: - ページ: -
Proceedings, 4th International Conference Engineering Business Management, UTM Razak School of Engineering and Advanced Technology