研究課題/領域番号 |
16K04309
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
平井 美佳 横浜市立大学, 国際教養学部(教養学系), 准教授 (60432043)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 自己と他者の調整 / 女性 / 子育て / 仕事と家庭の両立 / ライフキャリア / アイデンティティ / 中年期 |
研究成果の概要 |
本研究は,子育て期の女性における「自己と他者の調整」について明らかにすることを目的とした。38~49歳の子育て中の女性31名からの協力を得て,面接法,日誌法,質問紙法を組み合わせて半年~1年に渡る短期縦断的な調査を行った。このうち日誌法では毎日の自己と他者の調整を1週間,数ヶ月を空けて2回に渡り記録してもらった。その結果,日常の調整は子どもとのものが3割と最も多いものの,ついで夫,仕事,その他の人,家族間などのとの調整があり,その頻度はライフスタイルや生活満足度,価値観と関連していた。ライフキャリアの経路は個人によって多様であることが示され,夫との調整が生活の質を左右することも示唆された。
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自由記述の分野 |
発達心理学,臨床心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的な特色は,第1に方法論的な特色が挙げられる。具体的には,これまでの先行研究が使用してきたような仮説的場面ではなく,日常のリアルな自己と他者の調整に接近したこと,調査手法として多様な方法を組み合わせたこと,そして,短期ではあるものの縦断的に検討することにより,振り返ることの変化に迫ろうとする点が挙げられる。第2に,家庭と仕事との両立のみを焦点化するのではなく,働かないことを選択する女性たちの声をも収集したことである。就労の有無や正規/非正規に関わらず,現代の母親に共通する問題にも焦点を当てた。そして,第3に,ワークとライフの統合とは何かを考察するための材料を得ようとすることである。
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