研究成果の概要 |
第一に、批判的リテラシー研究を手がかりとし、日本の生活指導研究における批判的な学びや臨床教育学研究におけるやリテラシー論の特徴について考察した。第二に、ルーイソン(Lewison,M.)及びジャンクス(Janks,H.)による批判的リテラシー教育の統合モデルの特徴について検討した。第三に、幼年期や初等教育段階において展開されたバスケス(Vasquez,V.M.)及びコンバー(Comber,B.)らによる授業・教育実践研究の記録を検討することを通して、批判的リテラシーを形成する教育実践の特徴について考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
批判的リテラシー論が授業・教育実践としていかに構想されているのか、とりわけ、幼年期や初等教育段階における批判的リテラシー教育がどのように実践されているのかを検討する研究は少なく、日本では更なる研究の蓄積が求められる。本研究は、日本における生活指導実践や臨床教育学の文脈から批判的リテラシー研究の意義と課題を考察するとともに、ルーイソン(Lewison,M.)やジャンクス(Janks,H.)らによって構想されている批判的リテラシー教育の特徴を明らかにした。その上で、幼年期や初等教育段階を対象とした批判的リテラシー教育の授業・教育実践の特徴と課題について検討した点に、本研究の意義がある。
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