研究課題/領域番号 |
16K04502
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研究機関 | 聖隷クリストファー大学 |
研究代表者 |
成松 美枝 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 准教授 (40440812)
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研究分担者 |
梅澤 収 静岡大学, 教育学部, 教授 (90223601)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 教員養成 / 教員採用 / 教員研修 / 一体的な改革 / アメリカ合衆国 / 教員の職能開発 / 学区教員と大学教員の連携 |
研究実績の概要 |
2018年度は、ウィスコンシン州における教員の養成・採用・研修の一体的な改革について、(1)養成と採用の接続 (2)採用と研修の接続 (3)研修のための大学・大学院の活用について現場視察を含めて調査するはずであったが、代表者本人が病気であったのと学区教育行政局にに調査の受託を得られなかったため、渡航調査ができなかった。 2018年度は代わりに、ウィスコンシン州全体の「教員の養成・採用・研修の一体的改革」の制度改革による枠組みづくりに焦点をあて調査を遂行した。その結果、以下の事実が分かった。 州内では、2016年12月に州教育省が作成した「ウィスコンシン・才能開発計画(Wisconsin Talent Development Framework)」の下で改革が進められている。この計画は、州内の地方学区の教員と行政官、教員養成機関の大学教員が構成する「専門家スタンダード協議会(Professional Standard Counsel)」が、連邦政府・American Institute of Researchの「21世紀の教育者のための才能開発計画(Talent Development Framework)」をモデルに開発した。計画は、1.教員の誘致(Attract)・2.準備(Prepare)・3.開発・支援・保持(Development Support Retain)の3要素で構成される。 今年度は特に、3.開発・支援・保持の一環として停止された「教員免許更新制」に関して、停止の原因とその後の対応について調査した。その結果、停止は州知事による州教育行政省の人件費削減を目的とする緊縮財政策の一環でもあったが、退職教員の再雇用を促し、初任者教員の負担を軽減する「人材保持」の施策であることが分かった。免許更新のための研修の代わりに、教員評価制度下の研修に比重が移されてきている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者の病気と相手方との日程調整が困難であったため、アメリカでの現地調査ができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は学区への訪問調査を実施して、養成と採用、採用と研修の学びの接続に関してインタビューを依頼する予定である。 また、州教育省の教育行政官にも州内の教員養成・採用・研修の一体的改革の進捗状況と困難な点等をインタビューを実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者が病気のため、米国での渡航調査を実施できなかったため。 次年度(2019年度)は、米国での渡航調査およびその後の発表のために使用する。
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