光の回折限界を超えた空間分解能を有する電子線励起超解像顕微鏡に微分位相コントラスト法を導入し顕微鏡像のコントラストを向上させることができた。微粒子の観察結果より、単一検出器を用いた場合より、分割検出器を用いた微分位相コントラスト像の方が高いコントラストが得られた。また、シミュレーション結果でも同様の結果を得た。無染色のHeLa細胞の観察においては、単一検出器では、ほとんどコントラストがなく何も見えないが、分割検出器の場合は、コントラストが改善されて、構造を観察することができた。このように、開発した微分位相コントラスト超解像顕微鏡は、高いコントラストで観察像を取得できることがわかった。
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