研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結果(1)(3)の学術的意義について説明する。(1) Riemann zeta 関数ζ(s)と関数Z(s)の領域Re(s)>1/2内での挙動はかなり似通っていることが知られている。一方、臨界線Re(s)=1/2上ではζ8s)の値分布の2次元稠密性は成立しないことが知られている。結果(1)は臨界線上ではζ(s)とZ(s)の挙動がはっきりと異なっていることを示している。(3) d_j(1≦j≦r)を異なる正の判別式としたとき、2次体の類数のベクト(h(dd_1),,,h(dd_r))は判別式dの変動に伴い、r次元稠密性を示す。複数の類数の多次元値分布を扱った結果はこれが始めてである。
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