実数列にある実数をかけた列を考え、その小数部分の分布を調べるのが一様分布論である。その名の通り、多くの数列に関して、ほとんどすべての実数をかけた場合に小数部分の分布は一様分布に漸近するがその速さを差異量を用いて解析することを考える。我々は等比数列の場合にほとんどすべての初期値に関して重複大数の法則が成り立つことを証明し、さらにそこに現れる定数を与える公式を公比が大きい場合に証明してきたが、公比が小さい場合に公式では得られない定数が現れること、与えられた速さが実現できるような数列が存在することなどを新たに示すことに成功した。
|