距離が測れる近傍の連星は、宇宙を理解するための基本的な情報源である。実視連星は、軌道決定に長期の時間が必要となり、数は限定的である。食連星と分光連星の場合には、地上の望遠鏡による個々の星の分光観測が必要であり、望遠鏡の都合や天候等によるため、多大な時間と労力が必要となる。結果として、近傍で且つ軌道が決定されている連星は限定的なものであった。 ケプラー宇宙望遠鏡によるA型星の測光データのみから、大量の連星を極めて効率的に検出することに成功し、その軌道要素、質量関数カタログを作成した。これを使った統計的議論により多くの新たな知見が得られた。また、系外惑星、ブラックホール候補天体を検出した。
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