研究課題/領域番号 |
16K05308
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
坪井 昌人 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (10202186)
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研究分担者 |
宮脇 亮介 桜美林大学, 自然科学系, 教授 (90209958)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 銀河系中心 / 大質量星 / 星形成 / 星団形成 / ブラックホール |
研究実績の概要 |
本研究の目的は銀河系中心にある大質量星の星団である『中心星団』の起源をALMAを利用して観測的に明らかにすることである。1)中心付近では中心BH、すなわち銀河系中心SgrA*の潮汐力と紫外線による電離のために円盤部と同様の星形成は不可能である。我々の仮説は外側で星形成が起こった分子雲が中心に落下し大質量星を供給するというものである。銀河系中心ミニスパイラルに連続する潮汐破壊された分子雲を発見した。これが分子雲が落下する現場である可能性がある。IAU322シンポジウム(オーストラリア)で口頭発表した。2)そのような落下する分子雲は電離されたガスの流れである『銀河系中心ミニスパイラル』としてSgrA*に近づくが、その中に新たな力学的構造を発見した。PASJ誌に論文を発表した。残り部分を速報として米国国立電波天文台のシンポジウムHalf a Decade of ALMA: Cosmic Dawns Transformed(米国)で口頭発表して、Astrophysical Journalに投稿した。3)ミニスパイラルのSgrA*の極近傍の構造はこれまでよくわかっていなかった。極めて速度幅が大きい電離ガス雲を発見して、EA-ALMA Science WS(台湾)で口頭発表した。4)銀河系中心から約10pcの距離にある大質量星形成領域である50km/s分子雲の構造とそこに含まれる分子雲コアの統計的研究を行った。輝線比の異常から分子雲中に分子雲分子雲衝突による衝撃波の証拠を見つけるとともに、分子雲コアの質量関数がトップヘビーであることを見つけた。ヘッドオン衝突では運動量を失い落下する分子雲になる可能性がある。そしてその中で起こっている星団形成が大質量星を生んでいる証拠であるかもしれない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ALMAのデータ解析が予想よりも計算機資源を多く消費することがわかった。購入する計算機を予定よりも高性能のものして、ストレージの不足分は校費等で充当した。これにより現在までのところほぼ予定通りにデータ解析が進めることができた。その結果、初期的ではあるが、一定の成果を得ることができた。そして、この成果の速報は国際会議で口頭発表することができた。また、さらに一部を査読論文として発表、また残りの部分も論文化して投稿することができた。
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今後の研究の推進方策 |
現在、ほぼ予定通りに進行中であるので、遅れが生じないように研究を進めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
投稿した論文のacceptが年度内ではなかったため出版費が次年度使用となった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用となった出版費を払い、その他は計画通りの使用を計画している。
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