研究課題/領域番号 |
16K05580
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地質学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
西山 賢一 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (60363131)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 地すべり / 斜面崩壊 / 土石流 / 土砂災害 / 発生頻度 |
研究成果の概要 |
地すべりなどの土砂災害が,どの程度の間隔をおいて繰り返し発生しているのかを推定した.そのため,河川沿いや斜面の地すべり堆積物を調査し,堆積物中から炭質物を見出し,放射性炭素を用いた年代測定を行った.対象としたのは,2011年台風12号豪雨による被害を受けた和歌山県那智勝浦地域,2016年熊本地震による被害を受けた熊本県阿蘇地域,2017年九州北部豪雨による被害を受けた福岡県朝倉・大分県日田地域である.その結果,いずれの地域も,過去数千年以上にわたって繰り返し土石流や地すべりが発生していることが判明した.これらの発生間隔は,長期的に見た地域の防災計画や警戒避難態勢のありかたに資するものである.
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自由記述の分野 |
地球惑星科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
豪雨や地震時に多発する土砂災害は,同一斜面ではひんぱんに起こるのではなく,長期的な時間間隔をおいて発生しているため,住民の危機意識が低く,毎年各地で土砂災害による人的な犠牲が繰り返されている.このため,過去に,どの程度の間隔をおいて土砂災害が繰り返してきたかを知ることが重要である.本研究では,近年,顕著な土砂災害を受けた和歌山県那智勝浦町,熊本県阿蘇火山地域,福岡県朝倉・大分県日田地域を対象として,土砂災害の発生頻度を推定した.この結果は,長期的な山地斜面の砂防計画や,住民の警戒避難体制を検討する上で重要な基礎資料となる.
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