含フッ素化合物は医農薬品、機能性材料として欠かせない化合物であり、その合成法の開発は急務である。申請者らはこれまで紫外光を用いた様々な含フッ素化合物の合成法の開発を行ってきたが、高エネルギーを要する高圧水銀ランプを用いることが問題となっていた。一方、可視光反応は近年盛んに行われ、Ru, Ir錯体を光触媒とする手法、有機色素を触媒とする手法について多くの報告がなされている。これに対して、我々は今回、安価で安全な有機色素を触媒とすることで、効率的にこれまで入手困難であった含フッ素化合物の合成を可能とすることに成功した。
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