本研究では,エピタキシャル膜モデル電極で光エネルギー変換によるリチウム脱挿入を調べた. n型半導体TiO2およびMoO3膜の界面構造観察からエネルギー準位図を作成することで,光リチウム脱挿入の反応因子を抽出し,フラットバンド電位と脱挿入電位の大小関係が光活性と関連することを明らかにした.TiO2/Li3PO4界面では,光照射による温度上昇を無視できる条件で,光リチウム脱離により非照射条件と比べ,30%程度大きな可逆容量がサイクル安定して発現した.全固体デバイスで光電気化学反応を開拓することで,光エネルギーを有効利用した蓄電デバイスを実現できると期待される.
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