「ガスケット」は静止面を密封する機械要素(部品)であり、相対する固体表面間の接触が基本である。本申請は、油の粘度が温度で変化する、通常、好まれない特性を逆に利用するアイデアに基づく。すきまを局所的に冷却して、非接触あるいは低面圧で漏れの防止や低減を図る、新型ガスケットの試作開発と実証研究の取り組みである。この考案を実験的に検証するために、2枚の円板とペルチェモジュールで主に構成されるシンプルな装置を設計、製作した。すきま、温度、圧力などをパラーメータとしてシール面からの漏れを計測した。幾つかの実験条件のもとに、すきまを有していてもシール面を冷却することで密封性を高められ得る可能性を確認した。
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