研究課題
基盤研究(C)
本研究では,これまでに開発した触媒燃焼を利用したマイクロコンバスターと熱電素子を利用して発電を行う機構に,発電した電力の一部を用いて駆動する燃料供給系および空気供給系を組み込むことで,完全自立した超小型パワーユニットを作成し,その性能評価を行った.その結果,本システムは30分以上にわたり作動し,熱出力11.5Wに対して,正味電力224mW,最終変換効率で1.95%という,超小型ながら世界最高レベルの変換効率を記録した.
燃焼工学,熱工学
多様なエネルギー源を想定することは,安全・安心な社会を構築するために不可欠であり,特に個人で携帯可能なパワーユニットは,非常時などの生存確保のような用途だけでなく,スポーツや介護現場などへのスピンオフも期待できる.本研究においては,触媒燃焼を利用することで,裸火でない比較的安全な燃焼形態を実現し,かつ小出力の熱源として機能させるており,汎用性の広い利用が見込まれる.