磁気共鳴現象を利用したMRIでは,3 TeslaのMRIが登場し,高S/N比の映像が得られるようになっているが,一方で,撮像のための信号収集は依然として時間を要する問題がある.本研究は圧縮センシングの実用化に向けた課題解決を目的とし,位相を含んだ画像を再構成する方法について検討を行った.マルチスパース化変換を使用し,交互方向乗数法を利用することにより位相を含んだ画像も良好に再構成できることが示された.本研究により,圧縮センシングをMRIに導入する場合に想定される主要な課題について,その解決策が示された.これは将来の医療福祉に貢献する成果と考える.
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