研究課題
基盤研究(C)
交流電力標準の範囲拡張が可能な基準器(サーマルコンバータ)の開発を行った。現在、交流電力の国家標準は、電圧標準、電流標準、位相標準の個別の国家標準を組み合わせて実現されている。この方法では、校正された交流電圧計、交流電圧計、位相計が基準器として用いられるため、電力標準の範囲拡張が難しい。本研究では、サーマルコンバータを用いて、電圧、電流、周波数範囲の拡張が可能な電力標準の技術を開発した。開発した電力標準は、従来の電力標準と良い一致が得られている。
電気計測標準
サーマルコンバータを基準とする交流電力標準を開発することで、電力標準の高精度化や範囲拡張が容易になり、再生可能エネルギーを利用した電力の取引に貢献できる成果である。また、重電関係の電気製品の輸出は、製造した国のトレーサビィティが要求されおり、本研究は標準体系の整備に寄与する。