人の感性に基づく曖昧不規則データは、個人毎の揺れを生じる。この揺れを確率現象とみなせば、感性の揺れによる不規則性と、観測対象自体のそれの二重の不規則性を有する曖昧不規データ」となる。本研究では、この様な曖昧不規則データをファジィランダム集合として数学モデル化した。先ず、揺れと曖昧性を伴って識別されるその対象現象自体は確定的である場合の数学的モデルを2次元の場合に限定して、その期待値の具体的な推定法と漸近的性質を数値的に検討した。その後、より一般的に、レベル集合を凸多角形とした場合の結果を、さらには、観測対象自体が不規則に変動する場合に拡張して、その具体的な推定法と漸近的性質を数値的に検討した。
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