本研究の実施内容は大きく3つに分けられる。外皮の部位熱貫流率の測定法、断熱レベルの異なる住戸の定性的比較、表面結露や隙間風の影響の判定の可否に関する検討である。 最初の課題については、開口部に熱抵抗が既知の断熱材等を設置する方法について、ETセンサーを用い、かつ熱画像による測定を行うことにより一般部の平均熱貫流率の測定が可能との見通しを得た。2番目に対しては全体としては断熱性の差を定性的に識別可能であるものの、1時刻のみの簡易な観測では断熱性レベルの判定結果が逆転する可能性があることが示唆された。3番目については、結露の危険性のある部位、結露の発生頻度をある程度把握可能な判定法を構築した。
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