シリカ(SiO2)は難溶性であるため液相反応による形態制御が困難であるが,本研究では特殊な高濃度ケイ酸水溶液を用いることにより,噴霧乾燥法によりシリカマイクロカプセルの創製を試みた.SiO2濃度20000ppmのH4SiO4水溶液を乾燥温度50~80℃で噴霧乾燥を行ったところ,70℃において真球状の球状粒子を得ることができた.また,この粒子のサイズは2~8μmであり,内部に空洞を有した球状中空粒子であった.さらに,かさ密度は0.7 g/cm3程度と軽く,粒子1粒の圧縮強さは最大33.7 MPaであり,フィラーとして利用可能であることが確かめられた.
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