カンボジアの貫入岩は、Mea Ping断層によって分けられる。北東部の貫入岩は、磁鉄鉱系、Iタイプに属するのに対し、南西部の貫入岩はイルメナイト系、I~S タイプに属する。Sr-Nd同位体は、北東部の貫入岩がマントル起源であるのに対し、南西部の貫入岩では大陸地殻物質の影響が大きいことを示している。Rb-Sr年代測定は4つの貫入時期があることを示している。 輝コバルト鉱、硫砒鉄鉱、サフロ鉱および砒鉄鉱に対する多元素同時分配実験からCoおよびNiがこれらの鉱物に入りやすいことが明らかになった。得られた分配係数-イオン半径図から分配曲線の勾配は、珪酸塩鉱物や複合酸化鉱物と比べて急であることが判明した。
|