MgH2に金属、酸化物などを添加して紫外光照射下で真空加熱すると、アナタース型酸化チタンを5 mass%添加したときに水素放出が最も低温で起こる。光照射なしのMgH2はピーク温度648 Kで水素放出するが、これが60 K低下し、44 Kは酸化チタンの混合に、16 Kは光照射に誘起される。添加物を複合化しても効果は重畳されず、平衡論的に既に飽和しているらしい。 光照射下で放出された水素のモデルとしてZrVFeに吸蔵された水素を昇温脱離させ、その場で窒素ガスと反応させることにより、アンモニアが生成することを確認した。また、MgH2に金を蒸着すると、放出水素の再吸蔵を禁止する整流機能効果が発現する。
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